銀丸の台湾旅行記
2004年9月3日〜9月6日

友人たちと台風近づく夏の台湾へ行ってきましたv
メンバーはわたくし銀丸の他、うにさん、しーちゃん、火草さん、それから台湾留学中のみきさん。
いちおうツアーに申し込んだのですが、案内はほとんどみきさんに任せた終日自由行動でした。
っていうか、申し込みからチケットの手配から、なにからなにまで人に任せっきりで銀丸さんなーんにもやってないんですけどね。てへ。

●1日目(9月3日)

 14時過ぎ、成田空港から飛行機で台北県は中正国際空港へ〜。
 みきさん以外のメンバーと集合してからのんびりご飯を食べたりしていたら搭乗がギリギリに。余裕ぶちかましすぎです。
 や、あれははじめに行った東京三菱銀行で台湾$に換金できなかったのがいけないんだ〜!三井住友ならいちおう換金できます。1000$札しかないと言われましたが…こ、これだからアジア通貨はよう…!

 フライトは3時間弱…と聞いていたので、機内映画は上映時間148分のトロイを見ていたのですが、肝心のトロイの木馬登場を前にして到着。着予定早まってるよ〜!(涙)
 そして着いて早々検疫に引っかかるワタクシ。
 体温感知センサーってやつですね。微熱があったらしくて入国審査の列へ向かうメンバーと離され、別枠の椅子に案内されます。
 ホラ、アジア圏は今SARSで神経質になってるからさ…。
 だ、だってしょうがないじゃんかよ!つい先日引っ越したりとか、クーラーに当たりすぎたりとかして身体が疲れてたんだよ…!
 まあSARSの影響がほとんどなかった日本からのフライトなので、も一回熱を計って、他に症状もないので放免されました。
 帰りの飛行機じゃなくて良かった…。台湾→日本のフライトだったら間違いなく検疫所からのラブレターが来ていたことでしょう。

 空港内でツアコンのお姉さんと、みきさんと合流。本来はここからツアーのバスに乗るところなのですが、ツアー外の人間がいるので、他のホテルのバスに便乗させてもらいました。
 ホテルにチェックイン後、台北市内の龍山寺(ロンシャンスー)に向かいます。ホテルのある西門(シーメン)からMRTで隣駅。
 龍山寺は台北でもっとも古い仏教寺院です。
 うわー見覚えのある極彩色。シンガポール、ミャンマー、カンボジア、その他…ひょっとして寺院が地味なのって日本くらいなのか?
 寺院に行くと入口あたりでお線香がもらえます。おばさんやおじさんが配っている場合もあるし、わかりやすいところにおいてある場合もあります。
 これを捧げ持って願い事を思い浮かべながら、仏様や神様へ三礼。たくさんのお線香が立てられている釜のようなものがあるので、同じように立てます。

 寺院には赤く塗られた半月形の木片がいくつも入った籠などの容器が置いてあります。これはおみくじを引くための占いの道具なのだとか。
 願い事を思いながら二つを手に持って床に落とし、両方が裏になったらOK。裏が三連続できたら近く木の棒がたくさん刺さった筒があるので、一本抜いて書かれた番号を確認。
 更にそのくじが本当に自分のものかどうか確かめるために再度木片を落とし、裏を三連続出せたら完了です。番号が書かれた引き出しからそのおみくじを引きます。
 これ、かなり大変です…。しかも、二つとも表が三連続したり、表・裏が三連続したらその願い事は叶わないんだって!
 皆でひたすら木片を落としてみたのですが…出ない。いつまでたっても三連続出ない。ほとんどの観光客はそこまで手の込んだことはせず、木片を落とすのはおまけ程度、すぐにおみくじを引きに行くそうです。
 私たちもいくらやっても三連続出ないので、諦めておみくじを引きに行きました…。神様…なにもそこまで迷わなくても。
 おみくじの結果は結構良かったのですが、素直に喜んで良いものやら。

 さて、龍山寺のすぐ近くにあるのが華西街観光夜市(ホアシージエグアングアンイエシー)。その名の通り、観光客で賑わう夜市です。
 夜市は本当に夜中までやってる。終電終わってもやってる。
 夜市の入口辺りで目当てのものを商っているお店発見。今回の旅の目的のひとつ…それがヘビ。蛇肉を味わってみるのじゃ〜!(って、しょっぱなから飛ばしてるぜ…)両生類(蛙)なら食べたことあるけど、爬虫類は初めてだなぁ。
 玄関の床にはでっかい蛇の剥製(?)が置いてあって、籠に生きた蛇が入っている。いかにも!なお店。
 勇気を出して注文したのは蛇肉・生き血添え。蛇のスープ。それからキツネ肉。あとは口直しの青菜炒め。
 蛇肉は…なんかすごい。細かく切ってあって、香草とたっぷりかかった胡椒の香りしかしない…。よっぽどクセが強いのか。中世ヨーロッパで食べられていた肉はきっとこんな感じなんだろうなぁ…って味。
 小さなグラスが5つほど添えられていて、真っ赤なのは蛇の生き血をお酒と砂糖で割ったもの(凄まじく甘い)、少し濁った緑がかったものが蛇の肝のお酒割り、ちょっと黄色の透明なのは蛇のペニスを漬けたお酒、白く濁ったのは何だかよくわからないが、お肌に良いらしい。あとは朝鮮人参を漬けたお酒。
 スープは意外と美味しかった。中に入っていた蛇肉はダシみたいなものなので、食べなくてもいいと思う。薬膳って感じのする味でした。
 メニューにあったので思わず注文しちゃったキツネ肉。これも美味しい。びっくり。青菜は普通に美味しい。中華の青菜炒めって好きv
 あと、お茶を頼んだのですが、普通に烏龍茶やジャスミン茶が出てくるのかと思ったら、薬草茶だった…だからなぜ甘いんだ中国のお茶って…;
 ところで、お店の入り口に置いてあった小さな籠にひよことハツカネズミが入っていたのですが……あれってひょっとして……
 しかも食べ終わってお店を出てみたら、玄関にあった蛇の剥製と思っていたもの……姿勢が変わっていました。……ま、まさか…っ!?

 腹ごしらえしたところで夜市をぶらついてみました。
 看板などは、中国は簡体字だけど、台湾は繁体字のままなので日本人にはこっちの方が分かりやすいかも。ナチュラルに日本語の看板も数多く混じっていたりしますが。
 どうも他の国の観光地のように日本人観光客目当てで日本語が多かったりするわけではないようです。
 日本の占領下にあった時代のおじいさんおばあさんは日本語が話せますし、それだけではなく最近の若者の流行でもあるようなのです。
 見回すとお土産品を売っているお店、食べ物を売っているお店、衣類や雑貨を売っているお店、アダルトグッズを売っているお店…あの、なんかやけに多いんですけど。そういえば蛇肉って滋養強壮に効くんだっけ?
 後ろに座っていたカップルなんかお持ち帰りしていたぞ。
 いやあ、なんていうか…とっても夜の街だねぇ
 屋台で串に刺さった烏賊団子や、ハーブの香りの鶏肉を買い食いして夜も更けてきたので、ホテルに帰ることに。

●2日目(9月4日)

 しーちゃん寝坊。うおーい。今日は台北市内を一気に回るんだぞ〜。
 予定より30分遅れでホテルを出て、朝ごはん。近所のオープンカフェのようなところで蛋餅(タンピン)というクレープみたいなのにベーコンを挟んだ物を食す。油っこいけど美味vv

 まずは中正紀念堂(ヂョンジェンジーニエンタン)へ。ここは中国国民党政府の故蒋介石総統を記念して立てられた記念堂。広〜い公園の中にあります。公園の正門は補修中…。

 公園内を散策し、池の傍に鯉の形をした鯉の餌自動販売機があったので、火草さんの目がキラーンと光る。
 しばし、鯉と戯れる女が5人…実に観光客らしくないぞ。何をやっているんだか。
 記念堂の中には蒋介石の大きな像が椅子に座っています。ここでリンカーン記念堂を思い出したのは私だけじゃないはずだ!!
 1時間ごとにの衛兵交代式をやっているそうで、10時に合わせて見に行きました。像の両側に微動だにしない衛兵が各1名立っていて、1時間ごとに交代するわけですね。さすがカッコいいなぁ。敬礼するときの手の動きが微妙に妖しいが…。

 そこから徒歩で鼎太豊(ディンタイフォン)というレストランへ。なんでも世界10大レストランに選ばれたとか?ここが本店のはずですが、その割には大きくない。あれ〜?と思ったら、なんと世界中に支店がいっぱいあるんだ!日本にも東京や大阪にいくつかあるらしいですぞ。お昼時にはすごく混雑するそうです。ちょっと早めの時間に行ったからか、特に待たなかったし席もゆとりがありした。
 小龍包がんまい!!あと、鶏肉スープや水餃子、炒飯、お約束の青菜炒めなどを食べました。デザートには自然な甘さのタロイモ小龍包と、本当にゴマ!って感じの胡麻団子。5人でこれだけ食べてお会計は、日本円にしてひとり1000円ちょっと…すごい。安い。日本の支店で食べたら絶対もっと高いだろ!
 「これが最後のまともな食事だからね…」ってニヤリとするみきさん。…何を食べる気なんだ、何を…

 タクシーに乗って行天宮(シンティエンゴン)へ。三国志でお馴染みの関羽が祀られています。ぐるりと回って各神様にお参り。
 …しまった、祭壇が入り口の外にあったから、天帝にお参りし損ねたぞ(汗)
 それにしても台湾は暑い。東京より暑い、亜熱帯の国。湿気もむんむんで汗がダラダラ。水分補給はしっかりしておきましょう。

 更にタクシーで故宮博物館(グウゴンボーウーユエン)へ。中国歴代皇帝のコレクションが見られる世界4大博物館のひとつ(一部補修中)。
 2004年は台湾観光念なので、外国人観光客はなんと無料で入館できます。
 展示品は確かに素晴らしかった。ヒスイのコレクションが美しい〜。歴史的にも重要なんだろうなぁ。
 常設、特別展示共に一見の価値あり。今回は勉強不足が悔やまれます。
 一通り回って、ちょっと休憩。博物館の上に喫茶店があり、そこで温かい金柑檸檬茶を飲みました。これがまた美味。金柑とレモンと甘い梅干が蜂蜜の入ったお茶に浮いている。クーラーで冷えた体が温まって気持ちいい〜。
 博物館を出たところで宗教勧誘のおばさんに捕まる。…うーん、こういうのはどこの国でも同じか…。

 徒歩で中國電影文化城(ヂョングォディエンインウェンホアチャン)へ。
 …あのね。もう、ものすごく楽しいです。ここは。
 日光江戸村のような、いわゆる映画村なんですけれども。テーマパーク化されていまして、中には衣装などの資料展示室の他、喫茶店や屋台、遊園地のようなものまであります。
 …が、この遊園地部分がまたチープで楽しいのなんのって!(笑)「奇岩城」という乗り物に乗って回るアトラクションとか、お化け屋敷とかミラーハウスとか!なんというか、お金のかかっていないいかにもなアトラクション(褒めてます)がツボにはまります。
 いえ、建造にお金をかけていないというわけではないのでしょうが、集客を考えていないというか…。こんなにお客がいなくて経営は大丈夫なのか?

 奥には映画村らしく、香港映画なんかによく出てくる中国の昔の街並みなんかがあったりします。
 ここではたくさん写真を撮りました。いつ中華モノのマンガを描かないとも限らないしね…(同人屋的発想)
 城壁の上で三国無双ごっこをしている他の面子もどうかと思うが。

 お次は孔子廟(コンヅーミャオ)。その名の通り学問の神様、孔子が祀られています。門や廟の装飾が実に美しい。赤、青、緑などのカラフルな龍や鳳凰、人形が飾られて素晴らしいです。
 一部は補修中…って、なんか補修中のところ多くないですか?2004年は台湾観光年じゃなかったのか!?
 補修し終わってからキャンペーン打ってくれよ頼むから…(泣)

 次は大龍洞保安宮(ダーロントンバウアンゴン)。洞の漢字本当は違いますが日本語フォントではこれしか変換出ません…正しくは山ヘン。
 医学の神様保正大帝の廟。呉諱本という実在した名医を祀る霊験あらたかな廟なんだそうな。アスクレピオスみたいだな。
 隣には保安宮の庭のような公園があります。ここの池には中国将棋を打つ人たちの像が飾られていて、実際将棋盤のような石のテーブルと椅子が周囲にいくつも据えられています。どうやら近所のおじさんおばさんたちの憩いの場になっているらしく、おじさんたちが中国将棋の勝負をしており、周りにたくさん人が集まって勝負の行方を見守っています。奥の建物ではおばさんがカラオケの練習をしていたりもします。日本語の演歌だぞ、聞こえてきたの…。

 少し時間が余ったので(この日程で!)京華城(ジンホァチャン)というショッピングセンターへ。巨大です。
 四角くて横幅の広いビルに円形のビルが突っ込んだような形をしています。これは…迷う。絶対迷う…。
 とりあえずビル上方の本屋さんへ皆で行きました。うにしゃんとしーちゃんは香港映画好きだしね〜。日本では手に入らない香港スターの資料を漁って幸せそうでした。火草さんは日本マンガの品揃えに大興奮していました。
 私はみきさんと適当にその辺をぶらぶら。日本のマンガや雑誌の輸入や翻訳がすごく盛んですね。店頭にも村上龍とか…「世界の中心で愛を叫ぶ」までもう翻訳されてる。マンガの翻訳なんかホント早いみたいですよ。すごい。
 夕食はここのフードコートで。庶民性溢れるフードコートって大好きだ。しかしさすがに広くて目移りしすぎ。各々自分の好きなものを買ってテーブルにつきます。私は香港料理のお店でスープのない雲呑麺を購入。シンガポールで食べた懐かしい味だー。

 そろそろ日も暮れてきました。新光摩天展望台(シングアンムォティエンツァンウアンタイ)へ。展望台というだけあって高い建物。世界一高いビルTAIPEI101ができるまでは台湾で一番高いビルだったとのこと。地上2階から13階までは三越デパートが入っています。
 ここに向かう途中のタクシーの中で、「三越だからやっぱりライオンの像があるのかな〜」と笑っていたら、やっぱりライオンでした(笑)三越健在。
 展望台からは台北市内が一望できます。なかなかステキな夜景ですよ。
 台北では屋上広告が少ないらしく、夜景はあまりカラフルではありません。広い道路に連なる街灯のオレンジと、車のヘッドライトの白、テールライトの赤。真っ暗な淡水(ダンシュイ)河。規則的で色味の抑えられた美しい夜景です。

 ようやく最後は士林夜市(シーリンイエシー)。
 まずはこの旅の目的のひとつ、足ツボマッサージだ!足のツボが身体の各器官と対応しているというのは、日本人の皆さんならお馴染みですね。
 ツボをグリグリと押して、痛いところは身体の悪いところだと言うのですが…
 めちゃめちゃ痛いですがな。(泣)
 いやもうホント痛いんだって!!特に小指付け根のでっぱりの下!土踏まずの上の窪んだ辺りも。
 こうも痛いと笑うしかない。ううう。マッサージ師のお兄さん…お願いですから泣き笑いで叫ぶ私と目が合ったときに、「ニヤリ」とするのやめて下さい…;
 ふっと向こうの席を見たら、火草さんは気持ちよさそうに目を瞑っていました……くっ、若さの勝利か…(がくり)
 でも、終わったときびっくりするほど足がすっきりしましたよ!溜まっていた老廃物が出たって感じ。
 それからぶらぶらと露店を見回って、羽のついたペンダントがあったのでつい衝動買いを…あああまた…;;;

 夜市では台湾名物だという臭豆腐と牡蠣入りの卵焼きのようなものを屋台で食べました。
 臭豆腐は名前の通り臭い。士林夜市入り口から感じていたのはこの臭いだったのか…。豆腐を発酵させたもののようです。
 うーんこれは…私はちょっとダメかも。臭いは口に入れてしまえばそんなに気にならないけど、本体の酸味が…
 牡蠣の卵焼きは美味しかった!時々ねっとりした食感は少し片栗粉かなにか入っているのかも。
 ここまでくるとさすがに疲労と暑さでヘロヘロ〜。主要道路はすごい混雑で、人波に逆らって歩くなんて無理無理。
 そういえばここではアダルトグッズのお店見なかったな。華西がそういうところなのか…。

 終電に飛び乗ってホテルへ。この日程のしわ寄せが来たな(笑)
 でも1日でこれだけ回った割には余裕のある行程だったような気がします。意外とのんびりお茶していたりもしたし。
 週末の終電は驚いたことに若い子が多い。お店も全然閉まっていなかったし。台北は夜も元気な街のようです。

●3日目(9月5日)

 今日は昨日よりはのんびり行程。
 …と思いきや、ちょっと早起きです。朝食はホテルのビュッフェで。
 今日はなんと車付きでガイドさんがいるんだ!台北北西部の基隆(ジーロン)に向かいます。
 台風近づく基隆。元々雨の多いところらしく、「1週間に8日雨が降る」だの「基隆行くなら弁当忘れても傘忘れるな」だの、格言なんだかどうかよくわからない言葉をみきさんから伝授されました。実際1年のうち200日くらいは雨なんだそうです。
 まあ、台風は近づいているし、日差しも強いし、何より旅の基本ということで、ちゃんと晴雨両用傘を準備していきましたよ、私は。忘れてしまった人も何人かいたようですが…(苦笑)

 幸い雨は降っていなかったので、ほっとしつつ野柳風景区(イエリュウフォンジンチュー)へ。
 海岸沿いのこの風景区には風と波の浸食によってできた奇妙な形の岩がたくさんあります。
 まだこの海岸が海の底だった頃、砂岩質の柔らかい地層の上に、貝やウニなど炭酸カルシウムを多く含んだ生物の死骸が溜まって非常に硬い層を形成しました。
 海底が隆起した後、風や波に晒されると、柔らかい層が先に侵食されてゆき上の硬い層が残ります。

 結果、写真のようにきのこみたいな変わった形の岩を作るのです。
 確かにこれは面白い!岩はその形によって「女王の頭」とか「仙女のサンダル」等と様々な呼び名がつけられています。絶好の写真スポット。
 日よけに傘をさしていたのですが、風が強くて、太陽の方にさせない傘ってあんまり役に立たない…
 ガイドさんは説明しつつどんどん進んでいきます。
 あ、足速いよ〜!;;;ってか、今赤い線越えませんでしたか!?「この線より先海岸に近づかないで下さい」って書いてなかった!?
 …な、なかなか逞しい方です、ガイドさん。

 再び車に乗って中正公園(ヂョンジェンゴンユエン)へ。
 車に乗った途端雨がバラバラ降ってきました。そういえば台風が近づいていたんだっけ…。
 結局車から降りている間は雨には当たらなかった。きっと日頃の行いが良かったらね!(はい?)
 小高い丘の上にあるので車でどんどん上っていきます。
 途中孔子の像があって、ぐるっと回るとUターンして更に上に行けるようになっている。おお。ステキな造りの道路v
 いちばん上まで上がると、この街のシンボルである巨大な観音像があります。

 ガイドさんに「優しいお顔でしょう」と言われたのですが、観音様はともかく両脇の狛犬が…び、びみょー…。
 観音像の正面にある展望台からは街の様子が一望できます。
 隣の山の上にスゴイのを発見。「あれは何ですか」とガイドさんに訊いたら、「お盆が近いので飾られている寺院だ」という答えが。

 えーと。だからどこの寺院なんだ…地図では近くに仏光山・極楽寺というのがあることになっているなぁ…これだろうか。
 出口あたりの屋台でみきさんがスルメを購入。スルメと言ってもイカの形はしていなくて、たたかれて四角い板状になっている。
 その場でもう一度焼いてくれて香ばしい。安いしおやつにいいかも。

 台北市内に戻ってガイドさんとはお別れ。
 この旅のメインイベントに突入です。建国玉市(ジェングオユイシー)と、その近くの電気街へ二手に分かれます。
 香港映画好きのうにさん、しーちゃんとゲーマー火草さんは電気街へ。
 台湾の秋葉原。CD・DVD・ゲームから家電・パソコン・周辺機器・部品等。好きな人にはたまらないことでしょう…。
 銀丸とみきさんはちょこっと歩いて建国玉市へ。中国語で玉と言えば、ヒスイのこと。その名の通りヒスイ市場です。隣には花市もあります。
 ガード下の空間にずらりと机が並び、その上にヒスイを初めとした天然石、貴石がこれでもかと言わんばかりに並べられています。石だけのものもあるし、アクセサリーになっているものもある。
 天然石大好きな銀丸としてはもうウハウハです。良いものはさすが高いけどねー(^^;
 値段があんまり書いていないんですよ。すごく綺麗な深みのある色をした紅水晶の玉があって欲しかったけど、怖くて値段が訊けない…。
 最近ビーズアクセサリーにはまっている母上に、ヒスイのビーズをいくつか購入。それから、自分のために安物だけどヒスイの指輪。みきさんはしーちゃんたちに頼まれていたヒスイの根付を。
 それにしてもこの雰囲気、ナニかに似ているよね…。同人屋ならお馴染みのイベントにね…。
 色々と目移りして、出てきたときの疲労感もよく似ているよ…。

 疲れてきたので近くのお店でお昼ごはんに炒飯を食べました(電気街組はお昼食べてなかった。ごめん!)
 店頭でお持ち帰りもやっている小さなお店なのですが、見るからに家族経営。坊ちゃんまで働いているぞ。が、がんばれ〜。
 その後、電気街組と合流。DVDやらVCDやらゲームやら…すごい荷物。…幸せの重みってやつ?皆瞳がキラキラしているよ!!
 お茶屋さんに行く予定だったのですが、みきさんがホストファミリーに紹介されたというお店がどうにも見つからない。
 仕方ないので、一度みきさんのホームステイ先にお邪魔することに。
 おお、つまり台湾の一般のお宅まで拝見できるんだ。お得な旅行だなぁ(笑)
 ホストファミリーの方々&ハムスター(でかい)にご挨拶し、首尾よくお茶屋さんの住所もゲットして出発。
 ちっちゃな女の子が皆におすそ分けしてくれたおやつは干しグァバだった。うーん南国。

 お茶屋さんには長居してしまいました…2時間もいた。ずっとお茶を飲んでいたんですよ。今思うと…。
 台湾に行ったなら一度は経験しておきたい台湾式お茶。
 手順を教えてくれた小姐(シャオジェ)は研修中だったのか、手つきが危ういぞー;
 明るくて雰囲気の良いお姐さんだったのですが、たまに手順を間違えたり、皆で苦笑い。
 席にはアルコールランプの簡易コンロに鉄瓶がかけてあり、茶葉と茶菓子を注文したらあとは自分たちでお茶を淹れるというスタイル。茶葉は持ち込みもできるみたい。
 お茶菓子は甘さ控えめで美味しかった。茶葉は分量を間違えるとちょっと痛い目に遭います(笑)
 中国茶って不思議なことに何杯でも飲めちゃうんですよね。そういえば鼎太豊でも散々ジャスミンティーを飲んだなぁ。
 ちなみに「茶店」というと、日本で言う…いわゆるナイトパブのようなものになるそうなので注意。

 たぷたぷのお茶腹になったところで、地元スーパーマーケットへ向かいます。
 いやあ、地元密着のスーパーマーケットって大好きですよ!その地の人々の暮らしぶりが見えて。
 本当は前日の夜あたりにも行きたかったのですが、ホテルからやたら遠かったんだ…歩いて30分って。なんだそれは。
 銀丸が買うお土産はお菓子や食料品が主なので、ここで買って行きます。
 まずは台湾にきたら無難なお土産、パイナップルケーキ。それから台湾の地ビール。
 母上から「あったら買ってきて」と言われていたのはザーサイ(銘柄指定)、チリソース(シンガポール製銘柄指定)、肉骨茶(バクテイ)の素(マレーシア・シンガポール料理だよね?)。
 …見つかる可能性激烈に低いんですけどそのラインナップ!そりゃ日本国内よりは可能性高いんだろうが…
 香港に行った方がまだ見つかるんじゃないか…?案の定、ザーサイとチリソースはなし。
 肉骨茶は店員のお兄さんにメモ帳による筆談で(中国語圏だからできる技!)尋ねたら2箱だけ見つかった。奇跡だ…。
 あとは今日の夜に食べる予定のフルーツとお菓子とお酒を買い込む!
 今夜は宴会だ〜♪

 MRTで西門に帰ります。ところで西門は若者の町。表通りの雰囲気は渋谷や池袋にそっくりです。
 一旦ホテルに戻って荷物を置いたら、夜の西門へゴー!
 最後の夕食は名物の火鍋です。日本のしゃぶしゃぶが取り入れられたっていう話。
 鍋が真ん中で仕切られていて、片方は日式(日本風)水炊き、片方は麻辣鍋(辛い)。
 安めの食べ放題のお店で、具を入れたり鍋のスープを足したり全部セルフサービス。
 美味しいんだけど、麻辣スープが辛いの何の!ラー油もたっぷり入っているんですが、何より胡椒です。底を掬うと恐ろしくなるほどの胡椒の量。
 全員が食べ過ぎてギブアップする頃、火を止めたら真っ赤な油の膜が張っていて、皆して絶句してしまいました。そりゃー辛いわけだよ。

 メインストリートに出たら、台湾アニメイトへ(笑)正しくオタク道を進んでいる一行です。
 日本からの輸入アニメグッズやマンガ、アニメがすごい量。
 でも何がすごいって、そのお店が違和感なく街にあるってことかな。台湾の社会に受け入れられているというか。
 台湾だけではなくシンガポールなどもそうなのですが、アニメやマンガ、映画や音楽など日本の文化(主にサブカルチャー)を吸収しようとする姿勢は驚くほど貪欲で、こちらが圧倒されてしまうくらい。
 以前にも述べたように、台北の街は夜遅くまで賑やかです。アニメイトも台北の生活サイクルに合わせて日本のお店よりずっと遅くまで開いているみたい。
 ここに火草さんを置いて、少し歩いたところにある烏龍館へ。ここはアイドルグッズのお店。
 お約束でしーちゃんとうにさんを置いていきます。思う存分ハリウッドや香港映画スターのグッズを漁って下さいまし。…や、私もボロミアのポストカードでもあれば買うんだけどさぁ…;

 待ち合わせを決めて、あとは各々好きなものを見に行きます。私もお土産を見たり雑貨屋さんを覗いたり。
 翌日着る服がなかったりもしたので、安くタンクトップを買いました。とほ。
 その後まあ色々あって、他のメンバーと合流したり別れたり、とふらふらしていたのですが、そろそろホテルに帰ろうという段になって火草さん、みきさんとは合流できたのにしーちゃん、うにさんとどこかですれ違ってしまったらしく見つからない…
 ま、ホテルまではすぐ近くだし、先に帰るとしましょうか。
 途中、2日前から火草さんが熱望していたイチゴの飴をゲット。
 露店で売っているのですが、生のイチゴやチェリートマトを4〜5個ほど串に刺し、上から水飴をかけたもの。あんず飴みたいなものかな。
 甘ったるいけどイチゴの酸味がマッチして美味。イチゴの汁や溶けた飴が垂れてベトベトになるのが難点。うー。

 ホテルに戻ってお風呂に入っている間に帰ってきたらしいしーちゃんとうにさん。
 が、お風呂から出てみたらしーちゃんとみきさんがいなくなっていたのでどうしたのかと思ったら。しーちゃんはおうちから指令を受けていたお土産のカラスミを買い忘れた模様。みきさんと夜市に向かったそうな。
 それならだべりながら待っていようかと思ったら、今度はうにさんがスーツケースの鍵をなくしてしまって大慌て、帰ってきたみきさんと共にホテルのカウンターで錠を壊して開けてもらうことに。
 頑張れみきさん。だってみんな北京語わからないんだよ。
 …なんか、行きの飛行機から最終日の夜までいっぱいいっぱいだな(苦笑)
 騒ぎがようやく一段落したところでお待ちかねの宴会だー!
 …と思いきや、まだ落とし穴が。フルーツを食べるのにナイフはあるが爪楊枝もフォークもスプーンもないのよ!ということで銀丸と火草さんで近くのコンビニまで買出しに行くことに…
 フォークもスプーンもなかったけどお箸はありました。さすが東アジア。…まあ、いいか。お箸でもフルーツは食べられるやね。

 なにしろ台湾は亜熱帯だけあってフルーツ天国!
 買い込んできたのはマンゴー、キウイ、龍眼(ロンガン)、龍果(ドラゴンフルーツ)とお菓子がいくらか、あと台湾ビールにカクテルが少々。
 日本で馴染みのないフルーツは龍眼や龍果でしょうか。ご存じない方のためにちょこっと説明させていただくと、龍眼は3cm〜5cmくらいの茶色くて丸い実で、よく枝付きで売られていたりもします。殻を剥くと透き通った白い果肉に黒くて丸い大きな種が包まれています。果肉の味はライチに似ているかな。
 龍果は15cmくらいの楕円形をした果物。最近は日本国内でも稀に売られているのを見かけます。皮はショッキングピンクに黄緑という、なんとも派手な外見。皮を剥くと身は白く、キウイのように黒い粒粒の種がいっぱい入っています。味は甘みが少なく淡白。
 旅の思い出を皆で振り返りつつ、お酒を入れたらころんと眠くなって真っ先に寝てしまいました。
 最終日だし語ろうと思っていたのになぁ。くすん。3日間分の疲労が出ちゃったんでしょうかね。

●4日目(9月6日)

 今日は帰国の日。
 ホテルのブレックファスト券はあったのですが、口に合わなかったらしい(^^;みきさんに朝ごはんをご馳走してもらいました。
 近所の露店で朝粥だ。これぞ中華って感じよね!
 イモのようなものが入ったお粥をもらい、具は店頭から適当に選んでお皿に取っていきます。品数によって値段が変わるみたい。
 これがまたなかなか美味で。うーむこの旅はごはんに恵まれているぞ。
 しかしのんびりしている場合ではない。慌てて荷物をまとめてチェックアウト。
 バスはとっくに着いていて、乗り込むのは私たちが最後でした。わはは;ホント最後までいっぱいいっぱいだね。

 ホテルの前でみきさんとはお別れ。
 ツアーのバスで免税店に向かってお土産を見た後、空港へ。
 残っていた台湾紙幣を日本円に換金し、余ったコインでお昼ごはん代わりのパンを買って、これで台湾$はすっからかん。
 日本円への換金は成田到着後でもできなくはないのですが、行きに換金したときのレシートを持っていないといけないらしいですよ。そんなに信用度低いのか?こ、これだから(以下略)
 今度の搭乗はちゃんと余裕をもってしましたよ!
 帰りの機内映画はヴァン・ヘルシング。今度こそ最後まで見られるだろうと思っていたら、またしてもクライマックスを目前に到着。お、おのれぇ…。
 最後まで見られない映画をどうして上映するんだキャセイ・パシフィック!(八つ当たり)
 成田空港で夕ご飯を食べて解散。
 楽しかったね。またみんなで旅行に行こう。


●蛇足

 後日談です。
 肉骨茶を食してみたところ、ものすごい味でした。
 スープ以外にも具が入っているのですが、それが一体何なのかさっぱりわかんない(怖)
 薬膳…薬膳という味なんだろうかコレ。突拍子ない味にもいい加減慣れている我が家族ですが、さすがにこれはみんなギブアップ。
 本場シンガポールの肉骨茶はこんなんじゃないやい!(泣)



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